科学万博で1本に10000個もなったトマトが展示され話題になった。
この栽培理論は、上手に育てる技術でなく、植物の生育を制限、阻害する因子を削除する。
そうすると、結果として植物は元気で、喜んで生育するというものである。
その制限因子が土壌にあるので、土壌を使わないで、水耕すると・・・・・
制限因子が削除されるから・・・・結果として素晴らしい生育をするという理論である。
リービッヒの無機栄養説の延長にある。
悪玉は土壌である。


どこかナドソンの無菌培養と似ている。
この場合の制限因子は雑菌。
この雑菌にはラン菌も含まれている!
事実、無菌培養基にラン菌を棲息させれば、ランの種子が発芽する前に、
ラン菌が大繁殖し培養基を菌糸が覆い、種子は発芽することが出来なくなる!
素敵な共生関係が生まれないのである。


このトマトで出来たことがラン科植物ではできない!
腐生ランを水耕では出来ない!
ランでは、水耕が制限因子になる?
しかし、プロトコーム ライクボデー(PLB)では、液体培養基の中でも生育する。
しかし、葉が大きく生育し、成株まで成長し、トマトのように・・・
素晴らしい生育になることはない。


ラン菌がいないことが「制限因子」なのである!
ランのコンポストにラン菌が棲息していないことが、ラン栽培における最大の制限因子である!
この制限因子のために、ラン栽培が難しい・・・ということになる。
これが、ラン栽培が最も高級な園芸として位置してきた。
他の植物は、共生菌が生存、生育の絶対的条件ではない。
ところがランでは、自然界では発芽時にラン菌がいなければ発芽できない。
共生菌が絶対的条件である。
発芽時では共生菌が生息していないことが最大の制限因子である。
永久に種子は発芽すら出来ない!
これがランという植物である。

このことを忘れ、削除して、私達はラン菌のいないコンポストで栽培してきた。
栽培が難しいわけである。
ラン展で最高賞を獲得する技術の持ち主でも、
ラン菌がいないという制限因子によって、やがて、その株は作落ちする。
このことから、ラン展の審査というのは・・・・・
審査時の株、花の良否で審査し、その株の過去、未来を問わないとしている。
未来まで審査に入れれば・・・・なんともならなくなることをラン作りは知っているからである。
作落ちを避けられる栽培技術がないからである!
だから審査時の良否で決める。


ここにラン栽培と、ランの品評会の審査に乖離がでてくる。
ラン栽培は一年草と違って継続する栽培だからである。
継続しない栽培では経営が成立たない。
そういうことで、品評会で賞を欲しいままにした権威者の蘭園が破綻する。
そういう例が、世界のラン界を見たときに、あまりにも多くある。
ランの経営は難しい!

ラン菌の有無が栽培の成否を握っているのである。
炭素循環を握っているからである。

生育制限因子とは何か????
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kouza 28aa